研究成果・刊行物

ホーム » 研究成果・刊行物 » 研究成果 『大学のあり方──諸学の知と神の知』

大学のあり方──諸学の知と神の知

編著者 西谷幸介、東方敬信、塩谷直也、大森秀子、清水正、髙砂民宣、山室吉孝(執筆協力者)、東方和子(執筆協力者)、清水香基(執筆協力者)
刊行年月日 2014年3月31日
出版社 ヨベル
価 格 3,500円
プロジェクト名 キリスト教大学の学問体系論の研究
所属研究部 キリスト教文化研究部
目 次
まえがき
序文
序章
第1章
神学の知と大学の知──探求の開始
第2章
廃墟をあとにして──福音と文化形成
第3章
教育の危機とはいかなる危機なのか?──アメリカの状況からあれこれ考える
第4章
「宗教多元主義」の終焉──聖十字架修道会デイヴィッド・バレルに敬意を表して
第5章
大学の悲哀──スタンリー・フィッシュの立場
第6章
キリスト教大学の将来の理想の姿とは?──ウェンデル・ベリーに示唆された試案
第7章
石を掘るか、もしくは、キリスト教という言語を学ぶか
第8章
エクレシアのため、テキサスのため──テキサスの核心にある心を教育する
第9章
キリスト者と(私たちが住む)国家と呼ばれるもの──二〇〇一年九月一一日以降の忠誠についての黙想
第10章
民主主義の時代──ヨーダーとウォーリンから学んだ教え
第11章
世俗の国家──神学、祈り、そして大学
第12章
神と貧しい人々と学問とを愛すること──ナジアンゾスの聖グレゴリウスから学んだ教え
付録A
デューク大学──この場所の善さ
付録B
苦境に立たされる神学校──ベタニア神学校設立一〇〇周年を深く省みて
付録C
平凡な時──ローワン・ウィリアムズに感謝して
訳者あとがき
紹介文  本書は現代アメリカの指導的神学者の一人ハワーワスが、近年のアメリカの大学の状況を見据えながら記した 大学学問論である。
 ハワーワスはメソジスト関連大学としても著名なデューク大学で長年教鞭をとってきた神学教授であり、2001年の「ギフォード講演」者であった。 その多読と多彩な知的交流に由来する、 現代アメリカの大学をめぐる興味深い情報提供と論点提示はそれだけでも有益で刺激的であるが、その議論の根底には 19世紀イギリスの博学ジョン・ヘンリー・ニューマンを参照した学問体系論が 据えられている。一時わが国でも話題となったが今や忘れ去られた感のある、 アラン・ブルームの『アメリカン・マインドの終焉』と読み比べれば、アメリカの──ひいては現代世界の──大学学問論の 根本問題が浮き彫りとなってくる。