
3.11以降の世界と聖書──言葉の回復をめぐって
編著者 | 福嶋裕子、大宮謙、左近豊、スコット・ヘイフマン(共同執筆者) |
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刊行年月日 | 2016年3月25日 |
出版社 | 日本キリスト教団出版局 |
価 格 | 1,700円 |
プロジェクト名 | 3.11以降の世界と聖書──言葉の回復をめぐって |
所属研究部 | キリスト教文化研究部 |
目 次 |
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紹介文 | 本書の特徴は、東日本大震災を経験した方々の証言と聖書解釈を一緒に掲載したことである。プロジェクトが始まったときから、このことは計画していた。聖書自体が「神を信じた人々の証言の書」だと言われることもある。 しかしそれら「証言」とは何であろうか。 証言者は、自分の身に起きたことをできるだけ正確に相手に伝えようとする。だが伝わらないことがある。特に極限状況を生き延びた場合、伝えることができないもどかしさが出てくる。 聖書に『哀歌』という書がある。これは紀元前六世紀のエルサレム崩壊を体験した人々が、その苦難のなかから発した言葉を集めたものと考えられる。過酷な体験を言葉にすること、その言葉を書き留めること、それらの言葉を読むこと。そのひとつひとつの行為をとおして記憶に刻みつけられ、希望へと変えられるように願う。 |